ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　「剥がれてしまった棟板金の補修を検討している」とお問合せを頂き、現地調査に伺いました。「雨漏りを起こすのではないか…」と不安に思われていたようで、剥がれてしまった部分には大量の養生テープが貼られていました。

　剥がれていない差し棟（棟板金）は、塗膜が劣化し、錆びが発生しています。ここまで錆びが出てしまうと塗装しても塗料が密着しませんので、交換等のメンテナンスが必要になります。

　また、全体的にスレートの色褪せや塗膜の劣化が進んでいますので、こちらもメンテナンスを行いましょう。今回は破損した棟板金の補修とスレートのメンテナンスとして、屋根カバー工事を実施することになりました。足場を仮設するいい機会という事で、外壁や鉄骨階段の塗装も行っていきます。

屋根カバー工事

　まずは屋根カバー工事を行います。屋根カバー工事は、既存の屋根の上から新しい屋根材を設置する工法です。雨漏りが発生し、野地板や防水紙といった下地が傷んでしまっている場合にはおすすめできませんが、今回は雨漏りも起きていない為、屋根カバー工事を選択することができました。

　頂上に設置された棟板金を取り外し、屋根をフラットな状態にしてから防水紙を敷設していきます。屋根の下側（軒先）から頂上に向かって敷いていくのがポイントです。

　防水紙を隙間なくタッカーで留めましたら、新しい屋根材で葺いていきます。屋根材には、金属屋根材であるGMルーフを使用しました。一坪あたり約16ｇととても軽いのが特徴です。

　ＧＭルーフも防水紙と同じように軒先から棟に向かって葺きます。固定する際には、錆びにくいステンレス製のビスを使用しています。

　頂上まで葺き上げましたら、仕上げに棟板金を取り付けていきます。棟板金は、貫板と呼ばれる下地材にビスを使ってしっかりと固定します。ビスは釘よりも抜けにくいのですが、経年劣化によって浮いてしまった場合にそこから雨水が浸入しないよう、棟板金の側面から固定します。

　ＧＭルーフを使った屋根カバー工事が完了しました。棟板金の破損だけでなく、錆びやスレートの劣化、そしてお客様の雨漏りに対する不安を解消することができました。今後は、棟板金や屋根材の状況を確認し、適切なメンテナンスを行っていきましょう。

足場仮設に伴い外壁塗装

　足場を仮設するタイミングで、外壁等の塗装も行いました。足場が必要な工事をまとめることで、足場代を節約することができます。

　まずは、外壁や軒天の高圧洗浄を行い、表面に付着した汚れや古い塗膜を洗い流します。洗浄後は濡れていますので、十分に乾燥させてから下塗り、中塗り、上塗りの順に塗装をしていきます。

　軒天は白、雨樋などの付帯部はこげ茶で塗装しました。雨樋などのツルツルしている素材に塗装する場合には、マジックロン等で表面に傷を付けてから行います。この作業によって、塗料が密着しやすくなるのです。

　鉄製の階段と手摺りも塗装しました。鉄は錆びると一気に耐久性が落ちてしまいます。錆びた部分から腐食を起こし、穴が開いてしまうこともありますので注意しましょう。

　塗膜が剥がれそうな部分や錆びが酷い箇所のケレン（研磨）を行い、その後、錆び止め（下塗り）、中塗り、上塗りという流れで進めていきます。

　お問合せのきっかけは棟板金の破損でしたが、足場を有効的に活用することで、お住い全体のメンテナンスを行うことができました。

　屋根のリフォームでは、足場を組むことがほとんどです。足場を仮設する際には、他に気になる部分が無いかを確認してみてはいかがでしょうか。

　私たちアメピタでは、お住いの点検・調査、お見積り等、無料で実施しています。雨漏りにお困りの方、雨漏りへの不安をお持ちの方は、いつでもご相談ください。