ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　天窓から雨漏りを起こしているという事で、早速調査に伺いました。築10年になるお客様邸は、屋上が陸屋根になっている素敵な住宅です。

　雨漏りを起こしている場合、まずは雨漏り箇所を特定する必要があります。場合によっては散水試験を行う事もありますが、今回は別の業者さんで散水試験を行い屋上の防水と天窓の接続部分が原因であることが分かっています。

　問題の箇所にコーキングを充填することで一時は雨漏りを止めることができたようですが、コーキングが劣化したことで雨漏りが再発してしまったとの事です。

　一般的にコーキング材の寿命は7~8年程度と言われています。しかし、劣化が早ければ3年も持たないこともあります。陸屋根は、常に紫外線や雨水に晒されていますので、劣化するのも早いです。

　お客様邸の天窓は擁壁や歩道に使用するもので、頑丈につくられていますが、防水機能はそれほどありません。その為、取り合い部分はコーキングで防水するしか無く、今回のように雨漏りを起こす原因となってしまったのでしょう。

　天窓を塞ぐという手もありましたが、下の部屋が暗くなってしまう為、それは避けたいとの事でした。今回はコーキングのメンテナンスに加えて、防水シートを使った二重の防水施工を行います。

工事の様子

　工事が始まりました。まずは劣化したコーキングをカッターで撤去します。コーキングのメンテナンス方法には、既存の上から打つ“増し打ち”と、既存のものを撤去してから打ち直す“打ち直し”といった2種類の施工方法があります。窓枠などを外すのが難しい部分には増し打ちを行いますが、撤去可能な部分はなるべく打ち替えます。

　既存のコーキングを撤去後、マスキングテープで養生します。この作業を行うことで、綺麗に仕上げることができます。

　今回は、コーキングを打ち替えてから防水シートを被せる為、中に埋もれてしまいますが、少しでも綺麗に仕上がるよう丁寧に作業を致しました。コーキングを撤去する際に、隙間が空いている部分が見受けられました。こういった部分から雨漏りを起こしていた可能性も考えられます。

　コーキングを打つ前に“プライマー”と呼ばれる下塗り剤を塗ります。プライマーには、下地とコーキングの密着性を高める大切な役割があります。透明なので塗ったか塗っていないかは分かりにくいのですが、これがあるのと無いのとでは施工後の持ちが変わってきます。こういった見えないところもしっかりと施工することが大切です。

　プライマーを塗布後は、コーキング材を充填します。コーキング材には、優れた耐久性をもつ“オートンイクシード”を使用しました。一般的なコーキング材の寿命が7~8年であるのに対し、オートンイクシードは15年以上の耐久性を誇ります。劣化しやすい部分では、耐久性のあるものを使用しましょう。

　充填したコーキング材は、ヘラで均していきます。ある程度コーキング材が乾燥してきたらマスキングテープを剥がし、コーキングのメンテナンスは完了となります。

　ひとまずこれで、屋上の防水と天窓の接合部分の防水は終わりました。おそらくこの状態でも雨漏りは改善されましたが、ここから更なる防水対策を行っていきます。

　防水施工には、ジャポニカ株式会社の“イージーフラッシュ”を使用します。天窓の立ち上がりや煙突周りの雨漏り補修に用いられる防水シートです。

　片面が防水素材になっている一方で、もう片方は強力な防水粘着層になっています。下地にしっかりと密着し、高い防水機能が期待できます。

　イージーフラッシュは、カッターやハサミを使って簡単にカットすることが可能です。また、両側に引っ張ることで60％伸びる構造になっている為、角もピタッと綺麗に施工することができます。今回は、天窓の立ち上がり部分から防水層の取り合いまでを覆っています。イージーフラッシュは、貼り付けた瞬間から強力な粘着力を発揮します。

　屋根に使用するものなので、紫外線などへの対策もバッチリです。メンテナンス無しで15年程持つと言われています。長期的に雨漏りを防ぐことができるでしょう。

　オートンイクシードとイージーフラッシュを使用した天窓の防水工事が竣工しました。丁度、工事後に雨が降りましたが、雨漏りしなかったとお客様よりご連絡を頂きました。

　私たちアメピタでは、雨漏りを起こしやすい天窓の補修や交換、撤去等の工事も承っております。雨漏りにお悩みの方はお気軽にお問合せください。