ビフォーアフター

工事基本情報

雨漏り調査の様子

　現地調査にお伺いし、まずは室内の雨漏りの様子を拝見させていただきました。天井を見上げるとクロスが大きくたるんでしまい、剥がれかけてしまっていました。雨漏りはかなり深刻な症状として現れているようです。
　また、壁の化粧ベニヤは端が剥離し、浮いてきてしまっております。柱が雨漏りによって変色していることから、かなり症状は進んでいる様子です。

　続いて陸屋根の調査に移ります。以前のメンテナンスから時間が経過していることで、表面には色褪せや変色が見受けられました。ウレタン防水のトップコートが剥がれている箇所も散見され、かなり経年劣化していることが伺えます。
　大きなクラックも発生しております。雨水が浸入するには十分な幅のクラックですので、今回の雨漏りの主な原因はこちらで間違いありません。さらに、高さの低いパラペットの上端にもクラックが確認できました。こういった箇所からも雨水は染みていくため、放置しておくことはできません。

　以上の調査結果をお客様にお伝えし、通気緩衝工法を用いたウレタン防水工事にて雨漏りの解消をご提案させていただきました。

通気緩衝工法によるウレタン防水の様子

　ウレタン防水工事の様子をご紹介いたします。
　まずは防水を行う陸屋根に高圧洗浄を行い、綺麗な状態に致します。水で洗うと再び雨漏りが発生するため、防水用洗浄剤を用いて表面の汚れを落としていきます。

　続いて樹脂モルタルを使用し、下地調整を行っていきます。欠損部の補修をするのですが、普通の樹脂モルタルだと表面の厚みを増したことでひびが入ったり割れが発生したりするのですが、今回使用するJSプレミックス60では60㎜までそういった症状が発生致しません。非常に優秀な樹脂モルタルです。

　パラペットに発生しているひび割れにはオートンQィックシーラントを充填していき、隙間を埋めていきます。密着性に優れた速乾タイプのシーリング材となりますので、防水下地処理にもよく使用しています。

　下地の補修が終わりましたらプライマーを塗布し、いよいよ通気緩衝シートの敷設を行います。シートのマス目はカットする場合の寸法の目安になります。
　通気緩衝シートは湿気を通しやすい特徴を持つため、雨漏りが発生した後の防水工事によく用いられます。

　陸屋根では排水口付近も雨漏りの原因となりやすい箇所です。今回は違いましたが、今後ここから雨漏りが発生しないよう、しっかりと防水を行います。ハンマーで叩きながら改修ドレンを排水口へ設置することで、柔らかい鉛が下地と密着することができます。さらに通気緩衝シートとの接合部をメッシュシートテープで固定し、ズレを防止していきます。

今度は脱気筒の取り付けとなります。床面の一番高い位置に取り付け、防水層と下地の間に発生した水蒸気を外へ逃がせるようにしています。水蒸気は防水層の膨れや雨漏りの原因となるため、脱気筒の果たす役割はかなり重要です。

　ウレタン防水材を立ち上がり部へ塗っていきます。ウレタン防水は乾燥時間を長めに取るため、作業時間を短くしながら丁寧に塗っていくことが職人の腕前となります。床面にも同様にウレタン防水材を塗り、一層目の防水層を形成します。

　二層目の防水層も形成できましたら、最後にトップコートを塗布して仕上げてまいります。ウレタン防水の弱点は紫外線になりますので、トップコートによって保護することが必須となります。定期的にトップコートを塗り直すと、防水層の耐用年数を延ばすことができます。

　これまでは密着工法によるウレタン防水を行っていましたが、今回は通気緩衝工法による防水工事が完了致しました。雨漏りの発生後に密着工法での防水を行うと、防水層に膨れなどの不具合が発生しやすいです。そのため溜まっていた湿気を排出できる通気緩衝工法が、今回のお住まいには最適でした。
　雨漏りが解消されたことで、お客さまにも喜んでいただけました。再発をさせないためにも、定期的な点検を実施してまいります。

　私たちアメピタでは、点検によって雨漏りの原因を突き止め、最適な工事をご提案させていただきます。現在雨漏りでお困りの場合や、原因になりそうな傷みが無いかご不安な場合にはお気軽にご相談くださいませ。