ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　室内の雨染みももちろん調査いたしますが、お話を伺うと強風でバルコニーの屋根が飛ばされてしまったという事で、まずは当該のバルコニーを点検します。バルコニーに上る前に外から確認致しましたが、地上から見てもバルコニーのが飛ばされてしまったというのがはっきり分かります。曇りタイプの波板が使われており、こちらは残っている部分も含めて新しいものへと交換します。

　屋根で問題があるのはパラペットの部分です。パラペットとは外壁と屋根の境界にある立ち上がり部分のことで、この下の窓枠から雨漏りしているというお話ですので、しっかりと点検いたします。遠くから見る限りでは不具合が出ているようには見えませんが、実は問題が発生しています。

　まず問題なのが笠木です。本来であれば、外壁の端を包むように取り付けられるべき笠木の板金がきちんと取り付けられていません。パラペットの笠木の側面の部分が途中からなく、隙間から雨水が浸水してしまう状態です。

　屋根を点検しているとケーブルが屋根の上にあるのを発見しました。以前アンテナを撤去したことがあるとのお話を後で伺いましたが、その名残なのでしょうか。もう少し綺麗に撤去できると思いますが、今さら言っても仕方がないので今回発見できてラッキーだと思いましょう。パラペット左端は角に丸みを帯びた形状にしてあります。少し複雑な形状で、垂直部分に板金を取り付けるのに苦戦するかもしれません。

　笠木の天端に釘が打たれています。ここにはシーリング処理がなされているものの、直接的に雨が降りかかるところのためあまり好ましくない施工方法です。継ぎ目には隙間があり、黒く変色していることから雨水が溜まり続けていたことが見て取れます。

工事の様子

　点検の結果、パラペットへの板金カバー工事を行う事でご了承いただきました。まずはパラペットの板金を剥がします。すると、剥がす前では分からない意外なことが判明しました。なんと以前にもカバー工事が行われていたようで、古い板金が出てきたのです。以前は赤い色のメッキ鋼板のパラペットだったようです。笠木の下地には雨水が様々な場所に浸水した跡があり、腐食している部分もあります。

　下地の貼り替えを行います。腰壁の部分にはこれから鋼板を取り付け、それを固定するために胴縁を取り付けます。

　角部以外のパラペットの垂直部分に防水紙を取り付けていきます。防水紙によって雨水の浸水を防ぐことが出来るので、この部分から雨漏りする心配はなくなりました。

　防水紙を取り付けた垂直部分に取り付ける板金を加工していきます。材料はガルバリウム製のカラー鋼板を使用します。

　加工してサイズをぴったりに合わせたガルバリウム製のカラー鋼板を腰壁に取り付けていきます。角部が複雑な形状をしています。モルタルの外壁は小粒の石を敷き詰めた洗い出し仕上げです。お住まいにはあまり見られないものですので珍しいですね。

　天端に防水紙を敷き、板金でできた新しい笠木を取り付けることにより、天端から雨水が浸水することはないでしょう。角部には排水の役目を持たせた板金を取り付けましたので、さらに浸水しにくい仕様に仕上がっています。

　最後に強風で飛ばされてしまったバルコニーの屋根も交換いたしました。部分交換でもよかったのですが、新しい屋根と古い屋根の強度の違いが生じ、それによってまた被害が出る可能性も否めません。そこで今回は全体の張り替えにさせて頂きました。

施工完了

　これでパラペットの板金カバー工事とバルコニー屋根の交換が完工致しました。パラペットに関しては雨漏りの被害が大きくない内に施工することが出来て良かったです。室内への雨漏り被害が大きいと、多額の費用が掛かってしまう場合があります。雨漏りの兆候に気が付いたら、お早めに専門業者に見て貰うのが良いでしょう。

　私達アメピタでは、今回の様な板金カバー工事の施工経験が沢山あり、お客様に寄り添ったご提案をさせて頂きます。板金交換の費用は１㎡あたり約5,500円～承っております。あくまで目安ですので、詳しくはアメピタの無料点検の際にお気軽にご相談ください。