ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　調査にお伺いしたのは築年数２５年の2階建てお住まいです。強風の影響なのかは現時点では分かりかねますが、スレート屋根材が何枚か割れて落下してしまったようです。原因究明と雨漏りを起こしてしまっているのかを踏まえ点検を行います。強風で破損してしまった場合火災保険や共済を利用して補修することが出来る可能性があります。また、雨漏りを起こしてしまっている場合は、内装の復旧工事もあわせて補修が可能です。

　スレート屋根材が割れて落下してしまったのは下屋根部分の様です。化粧スレートは1枚当たりの重さがそれなりにありますので落下してしまうと大変危険です。屋根材が割れることで雨漏りを起こしてしまうこともあります。しかしそもそも、本当の意味でお住まいを雨漏りから守っているのは根材下部の防水紙と呼ばれるものです。つまり本来であれば屋根材が割れてしまっても即雨漏りが発生するわけではないのです。ここがよく勘違いされている部分ですね。

　屋根材が破損してしまった際の衝撃で防水紙が破れてしまった、もしくは防水紙が露出したことで太陽光や雨水、その他外的要因によるダメージが蓄積したと考えられます。屋根材が雨漏りを直接防いでいるのではなく、防水紙を保護する役割を担っています。きちんと屋根材と防水紙の役割を理解して補修をすることが大切です。

　強風の影響は屋根材だけでなく雨樋にも及んでいます。所々に割れが発生していました。こちらも火災保険が適用されますが、ご加入でない方は自己負担で修繕しなければいけません。必ず台風や積雪などの自然災害の後はお住まいの状態確認を行い、足場が必要な補修はまとめて行ってしまうのが良いでしょう。
　スレート屋根材の割れはそのまま放置していると劣化が進行してしまいます。雨漏りを起こしてしまう前に補修を行いましょう。

葺き替え工事の様子

　工事開始です。まずは足場を仮設して現在のスレート屋根材を撤去していきます。屋根材の下に葺かれているシートが防水紙です。一般的に使用されている防水紙の耐用年数は15～20年程ですが、屋根材に保護されている為多くの場合15年で破れやたわみを起こすことはありません。20年以上経過すると雨漏りを起こす可能性もありますので、屋根塗装を行う際にはその可能性も視野に入れてご検討いただければと思います。

　屋根葺き替え工事を行う際には必ず防水紙を敷設し直します。以前はアスファルトルーフィングと呼ばれる種類の防水紙が一般的によく使用されていましたが、現在は改質アスファルトルーフィングが使用されることが多いです。後者はアスファルトルーフィングよりも高い耐久性を持つだけでなく、釘穴への保護の役割にも適しています。屋根材を固定する際には釘やビスを使用しますが、その釘穴から雨水が入り込み雨漏りを起こすこともあります。仕上りに影響が出る部材ではありませんが屋根の寿命に関わる事ですので、出来る限り耐久性に優れた防水紙を使用するのが良いでしょう。ちなみに昨今最も高耐久なマスタールーフィングの寿命は60年超と言われています。ネーミングからしてその耐久性への自信の程が伺えますね。

　割れたスレート屋根材はコロニアルクァッドで葺き直しましたが、この状態では釘穴が露出してしまっています。このままでは釘穴から雨漏りを起こす可能性があります。固定している釘部分を上に被せるスレート屋根材や板金で覆うことによって雨水の浸水を防いでいますので、雨押え板金を被せます。大屋根の棟は板金で保護していますが、強風の影響を受けやすく、築10年を経過しているお住まいでは釘の浮きや抜けが起こっている事があります。点検を怠らないようにすることでお住まいの寿命を延ばすことが可能です。

　雨押え部分も屋根材にしっかりくっつけて固定し、更に壁からの伝い雨が屋根材下部に入り込まないようにシーリングを行います。
　割れた雨樋は目立たないよう内側でテープ補修をしています。塩化ビニル樹脂製の雨樋は多くのお住まいで使用されていますが、強風や積雪による負荷に耐えきれず割れてしまうこともあります。その原因は経年劣化による素材の硬化です。柔軟性のある素材には可塑剤が含まれている事が多いのですが、太陽光や雨水に晒されることで劣化し徐々に弾性を失っていきます。そうすると少しの衝撃でも破損してしまうので、破損を防ぐ為にも屋根外壁と同時期に塗装メンテナンスを行うと良いでしょう。

施工完了

　屋根材の種類に関わらず、直接的に雨漏りを防いでいるのは防水紙です。しかしその防水紙の経年劣化を防ぐ役割を担っているのが屋根材です。屋根材の割れは防水紙が劣化する原因になりますので、早急な補修を検討していきましょう。

　私達アメピタでは、屋根葺き替え工事の施工経験が豊富にございます。今回の様な屋根葺き替え工事の費用は１㎡あたり約15,000円～承っております。補修方法・今後を考慮したメンテナンスに疑問点・不明点がございましたら、お気軽にアメピタへご相談ください。点検・お見積りは無料にて承っておりますのでご安心ください。