ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　お問い合わせを頂き、早速点検に伺います。こちらのお住まいはスレート屋根です。棟板金の配置を見ると、通常よりも少し変わった形状をしています。棟から３段目までの化粧スレートは塗膜が残っておりますが、それ以降は元が何色なのかが分からないほどに塗膜が剥がれてしまっています。屋根の面によっても色褪せと塗膜の剥がれ方は大きく異なるようです。

　落下してきた剣先が敷地内に保管されていました。この剣先とは棟に使用されているはずの板金で、本来は棟の先端にあるものです。その剣先が剥がれてしまった棟が屋根にあるということです。こちらの屋根の面は元の色が緑色だと分からない面と、少しだけ分かる面がありました。

　塗膜が剥がれただけではなく、所々に錆が見受けられます。

　雨漏りしているということで、小屋裏も確認させていただきました。雨水が染みて変色している箇所がいくつも見受けられます。ベニヤ板が渡されている部分があり、そこにも雨漏りの跡が見受けられます。カビが生えていないということは、雨漏りが始まってから日は浅いといえます。

工事の様子

　点検の結果、最善の方法を検討したところ、今回は屋根カバー工法を行う事で決定致しました。化粧スレート屋根で選択されることが多い屋根リフォームの方法です。カバーという名の通り、現在のスレート屋根の上に新しい屋根材を被せる工法です。屋根の重ね葺きをするにあたり、棟板金やそれを固定していた貫板などは必要ありませんので、解体・撤去いたします。

　解体・撤去した棟板金と貫板は、屋根の角にしか存在しないものですが、解体してみると相当な重さと量があります。

　棟板金と貫板を撤去した棟は腐食した貫板の崩れた部分が残っていますので、しっかりと清掃していきます。

　掃除が終了したら防水紙を現在の化粧スレートの上に敷いて貼り付けていきます。軒先に水切り板金を取り付ける作業です。軒先の水切り板金は、この部分の雨水の滞留を防ぎ、そのまま雨樋へと排水させるために取りつけます。
　今回使用したのはタディスセルフという名前の防水紙です。釘穴が拡がりにくい粘着型の改質アスファルトルーフィングです。敷設して屋根材を固定した後にズレる心配がないので、ズレて釘を固定した部分が引っ張られ、余計な力がかかることによって裂けてしまうという事故を防止できます。

　防水紙を屋根の頂点まで設置し終わったら、新しい屋根材のスーパーガルテクトを設置していきます。このスーパーガルテクトを設置していく際には雪止めも同時に取り付けます。雪が多い地域でなくとも、表面が滑りやすい金属屋根材には雪止めは必須です。

　その後、棟板金を取り付けていきます。使用するのは釘ではなくビスです。理由は、こちらの方が釘よりも緩みにくいからです。

施工完了

　以上で化粧スレートの屋根カバー工事は完工です。築20年というと、多くの場合スレート屋根の耐用年数にあたります。環境や状況次第でまだまだ持ちそうという屋根もあれば、そろそろ大規模な修繕を考え始めた方がいいという屋根もあります。スレート屋根に限らず、お住まいが築20年前後の場合は一度、本格的な点検をした方がいいでしょう。

　私達アメピタでは、今回の様な屋根カバー工法の施工経験が豊富です。例えば60㎡の切り妻屋根ですと工事費用は698,000円～承っております。詳しくはアメピタの無料点検の際にお気軽にお尋ねください。