ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　軒天の剥がれが発生しており、お客様は老朽化が原因であるとお考えのようですが、どうも違うようです。老朽化が原因であれば、全体的に傷んでいるはずなのですが、問題ない部分もあります。

　ではなぜ軒天が剥がれてくるのかというと、こちらのお住まいはベニヤの軒天なので、雨水が染みると剥離してきます。雨水が染みてしまう原因には雨樋の排水不良などがありますが、こちらはそのような形跡はありません。

　点検を進めて行くと、軒天が汚れていないことから雨水は上から浸入してきたと考えられます。屋根から浸水してきた雨水が軒天に達して剥がれてしまったのでしょう。つまり、軒天の上の屋根が怪しいということです。外壁との取り合い、ラバーロックされた部分、防水紙の継ぎ目など不安を抱えている部分はたくさんあります。お客様は以前から瓦屋根の重量が気になっていたということで金属屋根への葺き替え工事を行うご提案をし、ご了承を頂きました。

工事の様子

　今回の工事では瓦屋根から金属屋根であるスーパーガルテクトへ葺き替えます。葺き替えに伴い不要である現在の瓦を撤去していきます。瓦自体の耐久性は非常に高く、割れたりしなければ100年使えると言っても過言ではないので勿体ない気もしますが、仕方ないですね。

　瓦を撤去していくと、下に敷いてある防水紙が顔を出します。見ると、やはり防水紙に穴が開いている部分がありました。屋根の表面が健全であっても、その下には雨水が入り込む事は普通に起こり得ます。瓦だけで雨水を全て防ぐ事はそもそも出来ないのです。屋根材の下に入り込んだ雨水が室内へ浸水してくるのを防いでいるのが防水紙なのです。瓦を引っ掛ける桟木を取り外して、野地板を増し張りしていきます。野地板を増し張りすることで、屋根だけでなくお住まい全体の強度も増しますので一石二鳥です。

　野地板を増し張りが終わりましたら、次は防水紙を敷いていきます。この防水紙に関しては是非ともしっかりと選んでいただきたいです。スーパーガルテクトの耐用年数は約30年です。一方で防水紙は安価なものだと耐用年数が15年程度しかありません。つまり、せっかくスーパーガルテクトの様な高品質の屋根材を使用しても、直接的に雨水を防いでいる防水紙の品質が良くないと、短期間でまた工事が必要になってしまいます。防水紙の耐用年数は屋根材の耐用年数に合わせて選ぶのが良いでしょう。今回使用するカッパ23は耐用年数が長い改質アスファルトを使用しており、引き裂きや裂けに強い優れた防水紙です。

　新しく使用する防水紙であるカッパ23を野地板の上に敷設していきます。安価な防水紙の場合ですと、寒さで固くなり、屋根の角などにしっかりと密着させることが難しいのですが、これは気温が低い中でも柔軟性を維持しています。防水紙を敷設しましたら、谷の部分には谷樋を設置します。

　防水紙の次はスーパーガルテクトを葺いていきます。スーパーガルテクトはガルバリウム鋼板を進化させた超耐久ガルバと呼ばれるものを使用しています。メーカーの穴あき保証は25年もあります。耐久性への自信が伺えますね。これでスーパーガルテクトへの屋根葺き替えは終了です。

　屋根をスーパーガルテクトに葺き替えて雨漏りの心配もなくなりましたので、軒天を張り替えます。今まではベニヤが使用されていましたが、雨に濡れても剥離の心配がないケイカル板を使用します。その上から塗装をして表面を保護し、防水性を高めれば雨漏りの心配もありません。

施工完了

　こちらのお住まいの事例である軒天の剥がれのように、建物を直す場合は傷みが見えている部分だけでなく、その原因部分もきちんと直さなくては根本的な解決は出来ません。点検してみて当初の想定よりも余分に費用がかかってしまう場合もありますので、日頃から点検をして、何か違和感を感じたら専門業者に見てもらうのが一番です。もし直す箇所が複数だとしても、被害が小さいうちに工事をしてしまえば費用は確実に抑えられます。
　
　私達アメピタでは、今回の様な屋根葺き替え工事の施工経験が非常に豊富です。もしお住まいの屋根から雨漏りが発生してしまったら、アメピタの無料点検をご利用ください。屋根葺き替え工事ですと、60㎡の切り妻屋根を瓦からスレート屋根へ葺き替える場合の費用は813,000円～が目安です。施工費用の詳しい内容に関しましては点検の際にお気軽にお尋ねください。