ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　こちらのお住まいは瓦屋根で、雨漏りが発生している為、地震対策も兼ねて軽い金属屋根に葺き替え工事を検討していました。2階の天井に雨染みができています。屋根に上ると釉薬瓦で葺かれた屋根でした。

　雨漏りが発生していた場所付近の瓦を剥がしてみてみると、防水紙が破れていました。点検のしやすさは瓦屋根のメリットの一つです。現在の主流であるスレート屋根は直接釘やビスで固定するので、雨漏り発生原因の特定が瓦屋根に比べて困難です。

　地震の影響による棟瓦のズレが発生しております。瓦屋根なので現在の瓦を再利用する葺き直しという工事も可能ですが、ご要望は金属屋根への葺き替え工事である為、ガルバリウム鋼板製のIG工業のスーパーガルテクトで葺き替え工事をご提案させていただきました。

葺き替え工事の様子

　葺き替え工事の最初の工程は、現在の屋根材の撤去です。実は屋根の葺き替え工事は初日が最も大切です。その理由は、屋根を剥がしたまま日をまたいでしまうと雨が降った際に雨水を防ぐものが何もないからです。その為、葺き替え工事の初日は屋根の撤去から野地板の貼り合わせ、防水紙の敷設までを1日で終わらせる必要があります。

　こちらのお住まいの屋根は多面の屋根です。屋根は凹凸が多いほど雨漏りのリスクが大きい傾向にありますので、防水の観点からは多面屋根はあまり良い事ではありません。特に今回の屋根は曲者で、非常に細い面があります。このまま仕上げることも可能でしたが、その場合雨漏りのしやすさは引き継がれてしまいます。その為、垂木を打ち付けて高さを出してから野地板を設置する事で、細い面をなくして7面から5面の屋根にする施工を行いました。

　野地板を貼り終わったら防水紙を施工していきます。近年使われている防水紙はフェルトやアスファルトで作られていることがほとんどです。今回使用した防水紙も改質アスファルトルーフィングといわれるアスファルト製のものです。

　防水紙敷設後、屋根を葺いて行きます。使用する屋根材はIG工業のスーパーガルテクトです。元の屋根が青色の為、近い色が良いというご希望がありましたのでSシェイドブルーという色を選択させて頂きました。スーパーガルテクトはガルバリウム鋼板という金属を使って作られた屋根材で、期待耐用年数は約30年以上あります。ガルバリウム鋼板の特徴は金属なのに錆に強いという点です。

　屋根材を上まで葺き終わり、最後に棟を収めます。瓦であれば棟瓦が設置されていた屋根の頂上部分です。まずは貫板を設置してその上にビスで打ち付けて行きます。貫板は一般的に木材が使われるのですが、木材だとどうしても劣化や腐食を起こしてしまいます。そのため今回は樹脂製の貫板を使用しました。また、貫板に棟板金を固定する際は釘ではなくステンレス製のビスを使うことで、錆びずに棟板金を固定することが出来ます。

施工完了

　これで瓦屋根からスーパーガルテクトへの葺き替え工事は完了です。途中で雨が続いたので想定よりも時間がかかってしまいましたが、無事完工致しました。途中で雨が続いたとはいえ、初日で防水紙までの施工が済んでいればそのあと雨が降っても雨漏りを起こすことはありません。
　屋根からの雨漏りや重い瓦を乗せていることによる耐震性など、屋根に対する心配を多く抱えていらっしゃいましたが、その不安から解放されて大変ご満足いただけました。

　私達アメピタでは、今回の様な屋根葺き替えの工事経験が豊富にございます。葺き替え工事は１㎡あたり約15,000円～承っております。詳しい金額は屋根材やお住まいの状態によって変わりますので、ご不明点は無料点検の際にお気軽にご質問下さい。