ビフォーアフター

工事基本情報

点検の様子

　ご相談を受けて早速現地調査にお伺いすると、こちらのお住まいの屋根は工場などで使用率の高い金属製の折板屋根でした。半地下の造りで、元々は地下からの浸水に悩んでいたが、そちらは既に工事をして無事に止まったとのお話でした。しかし、外壁に雨染みを見つけて屋根からも雨漏りをしていたことが分かり、今回のお問い合わせに至ったという訳です。

　現時点で新築当時からまだ2年しか経過していない状況で複数個所からの雨漏り発生ですので、本来は施工会社が保証をするべき案件です。実際、築10年以内の雨漏りは施工した会社が修理を保証するのが一般的です。しかし、こちらのお住まいは建設中に施工会社が倒産してしまい、別会社が引き継いだ為保証が受けられず、現状に至ったという訳です。
　施工会社が倒産しても保証を受けられる制度としては、JIO住宅瑕疵保険というものが存在しますが、JIOに加入するには企業側が厳しい条件をクリアする必要があるため、JIOに入れる会社がそもそも多くはありません。お客様がJIOを受けるかどうかは別としても、JIOを扱える会社であるというのは施工を頼む上で一つ信用の基準に出来るかもしれませんので覚えておいて損はないでしょう。

　屋根を確認していきます。すると、屋根の軒先になにやら違和感を覚える部分を発見しました。左右両端の部分に大きな穴が空いており、穴の中は建物の柱である鉄骨が見えています。これではいとも簡単に浸水してお住まいに雨漏りが起きてしまいます。なぜこの様な施工をしたのか全く分かりませんが、建設時の施工不良である事は間違いありません。

　この穴からの浸水を防ぐ為の工事としては、笠木から伸びた板金をさらに長くして穴を覆い、浸水をしない様に加工するのが効果的な工事だと言えます。しかし、板金の加工をするのであれば足場を設けて作業をすることが必須です。そうすると、足場代が余分にかかってしまいます。お客様のご要望としては出来るだけ安く穴を塞ぎたいとの事でしたので、足場を設置すると予算オーバーでした。
　そこで、穴にバックアップ材を詰めてその上から全体的にコーキング材で塞ぐという方法をご提案させて頂きました。この作業ならば梯子から作業が出来る為、費用を抑えられます。お客様からこの施工内容でご了承頂き、工事を賜りました。

コーキング補修の様子

　穴からの浸水を防ぐ為の施工を開始致します。使用するバックアップ材は通常、硬めのスポンジなどが使われます。しかしこちらのお住まいの穴は室内側に大きく広がっており、スポンジを入れても内側にどんどん入っていってしまう事が予想出来ました。その為、耐久性がありきちんと穴を塞いでくれるものとして、エアコンの室外機に使用するパテをバックアップ材として使う事に致しました。
　これならばパテを詰めただけでも十分に雨水を防いでくれそうな仕上がりですが、残念ながらそう都合よくはいきません。何故かというと、パテは通常5～7年程度で硬化して隙間が空いてしまいます。水を防ぐという目的であれば少しの隙間でも漏れてしまうので、このままでは不十分と言えます。

　パテだけではどうしても隙間が出来てしまう為、バックアップ材の周辺にコーキング処理を行います。コーキングはプライマーを塗布してから行う事により強力に固定することが出来ますが、業者によってはプライマーを使用せずに直にコーキングを打つ場合もあります。しかしやはり効果の持続が大きく違うので、プライマーは必須と言えます。

　今回使用するコーキング材はオートンイクシードです。通常のコーキング材の耐用年数が７～８年である中、このオートンイクシードの耐用年数はなんと30年です。今回の様な、むき出しで紫外線や雨風に晒される場所にはこれほど適したコーキング材は無いでしょう。値段は通常の倍以上なのですが、耐用年数が約４倍なのでその価値は充分にあるでしょう。

　最後にヘラでならし、綺麗に成型していきます。

施工完了

　小規模な施工の為作業自体は１日で終了し、無事に雨漏りが解消されてお客様もお喜びの様子でした。適当な施工をした業者はあまり褒められたものではありませんが、雨漏りが起きてしまった場合には出来るだけ早めに対処する事が必要ですので、お住まいで雨漏りが発生した際には是非アメピタの無料点検をご利用ください。私達アメピタでは今回の様な部分補修の経験が豊富にあります。雨漏りの簡易補修は30,000円～承っておりますので、詳しくは無料点検の際にお気軽にお問い合わせください。