綾瀬市上土棚中で、以前からの雨漏りに悩まされているというお客様からお問い合わせをいただきました。数年したら立て直すことをご検討されているそうで、部分的な補修ができる業者を探されていたそうです。複数の業者にお問い合わせをされたとのことですが、どこも全体的な工事しか対応ができなかったため、街の屋根やさんにお問い合わせをしてくださったとお話をいただきました。
　現地調査にお伺いし、まず雨漏り箇所を確認させていただくと2階のお部屋で大きな雨染みが目に入りました。雨漏りが発生してから随分と経過しているのかもしれません。
　お客様のお住まいで屋根材として使用されているのは日本瓦でした。色味が美しい青緑瓦ですね。雨漏りの原因特定のため屋根に上がらせていただき調査をしていきます。屋根と屋根が谷折りのように接合されている箇所には谷樋が設置されていました。谷樋の設置箇所はちょうど雨漏りが発生している地点の真上に当たるため雨漏りの原因となっている可能性が高いです。瓦をめくって確認してみると、やはり漏水の跡が見られました。
　他にも、屋根の頂上である棟が歪んでいる点と漆喰が劣化している点が気になりました。漆喰は経年により劣化してしまうと白く、ボロボロになるのですがそうなると棟の瓦を正しく固定することができなくなり、隙間が発生し雨漏りを招きます。
　雨漏りの被害は大きく、確かに全体的な補修をされた方が確実なはずです。部分的な補修をしても、数年後にまた雨漏りが発生してしまい何度も工事をすることになる恐れがあります。しかし、建て直しをご検討されているのであれば、部分的な補修によって建て直しまでの間雨漏りを食い止めることは可能です。20年耐えられるような全体工事を行っても、3年ほどで建て直してしまってはもったいないですものね。
　今回は調査の結果、谷樋の交換工事と棟瓦取り直し工事によって雨漏りを解消していく運びとなりました。予算を抑えつつ、お客様のご要望にお応えしてまいりますよ。