2024年04月16日追記

大棟部の積み上げ作業で修復します

名古屋市緑区のお客様より、『屋根瓦が落ちて無くなっている』と言うご相談のご連絡をいただきました。
屋根の点検調査を経て、修理するところが何か所かありました。
その屋根点検の様子はこちらから読めますよ↓↓↓
『名古屋市緑区にて切妻屋根の冠瓦が強風で落下！被害状況の確認を含めた屋根の点検調査』

今回の現場ブログでは、お客様にご提案してお見積りを作成しました内容で、工事のご依頼がありましたので作業にお伺いしました。

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専門用語に関してこちらのページも読んでください↓↓↓
『瓦屋根からの雨漏り原因と最適なメンテナンス方法』
雨漏りした時の自分で応急処置を行うのなら！
『被害拡大を防ぐ！雨漏りに必須の応急処置【アメピタ】』

大棟部の修復作業

大棟部全体を崩れないように固定する方法で、積み上げて行く熨斗(のし)瓦の間に結束用の針金を置いておきます。
この上に熨斗瓦などを積み上げて行き、最後に大棟全体を回しこむ様に、針金で縛り上げて行きます。

針金を挟み込むように、重ねるように熨斗瓦を一列並べて行きます。
大棟部の固定方法としては、昔からのやり方として針金で縛り上げて行く方法が通常です。

最近は、棟部分の大もとで特別な部材（強力棟や垂木など）を使って、棟を内部から補強する方法も取られていますね。
但し、今回は棟の上段部分の落下修復でもあるため、棟をすべて壊しての作業では、お見積価格が異常な高額になってしまいます。
部分的に修理することが出来る、以前の工法として針金での緊結方法を選びました。

棟の内部に南蛮漆喰を置いて行き、のし瓦の接着扱いとして施工して行きました。
熨斗瓦を横一列に施工しましたら、大棟部の最上段に冠瓦を取り付けて行きます。
この冠瓦を取り付けて、先ほどの針金で大棟を回し縛りして修復作業の完了となります。

熨斗(のし)瓦と冠瓦

熨斗(のし)瓦・・・
基本的に、棟の積み上げ部分で使われます。
写真のように一枚で使われるときと、半分に割って使うことがります。
空手演武の瓦割りに使われる瓦になります。

冠瓦・・・
積み上げた棟の最上段や、棟一本葺きなどで使われやすいです。
なお、形状はかなり多岐に渡ってあります。
棟の積み具合や、その屋根に合う冠瓦を、その都度考えながら使っていきますね。

屋根瓦(平瓦)の差し替え作業

破損した瓦を、新しい瓦で差し替え作業を行っていきます。
この差し替え作業は、ただ取り替えるだけでは正確な作業とは言えません。
取り替えにはコツがあって、間違った取り付けの仕方をすると、隙間が出来てしまって余計に今後の強風で飛ばされる可能性がありえます。

ちなみに、屋根瓦の色によっては、すでに瓦メーカーで製造中止になっているものもありえます。
今回は運よく、まだこの色合いがメーカーの在庫に残っていましたが、製造中止されて在庫も無くなっていた場合は、色違いの屋根瓦を差し替えることもありえます。
その時は、お見積もり段階だと思えますが、お客様のご了承をしていただきます。

屋根瓦の差し替え作業を行うときには、差し替え予定の瓦の周辺も浮きあげてしまうため、屋根土で接着されている状態から固定が外れてしまいます。
そのため差し替えし終わった瓦の周辺の瓦も、一緒にコーキングボンドで点付けで接着しながら固定をしていきます。
コーキングボンドが乾くと、周辺の瓦同士で接着されることにあんりますので、今後の強風にも強くなるかと思われます。

作業が完了しましたので、お客様のお声をかけさせていただきました。
工事の内容を写真で撮影していましたので、その写真を使ってご説明をさせていただきました。
お客様も、写真を見ていただき安心して頂きました。

こちらの建物での施工事例はこちらから読み進めますよ↓↓↓
『名古屋市緑区にて屋根の頂点部分から冠瓦が落下！平瓦に当たって破損！点検から修復！』

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