切妻屋根で積み上げた大棟部の下の瓦が破損して差し替える為に大棟部を解体し再度棟瓦を使って積み上げ作業
名古屋市南区にて、築年数が経過している神社の社務所。その建物の周りには、樹木が覆っていて強風によって折れて瓦屋根の上に落ちて破損させたそうです。
和瓦が折れた際の補修方法やメンテナンスについて詳しく解説します。
新しい和瓦での差し替え手順や注意点を押さえ、屋根をしっかりと守る方法を紹介します。
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『名古屋市南区にて神社の社務所での和瓦破損!強風被害で樹木が折れる!点検調査と対策』
切妻屋根の大棟部下にある瓦の破損が確認され、修理作業を行いました。
まず大棟部を解体し、破損した瓦を丁寧に取り外して新しい瓦に交換。
その後、元の棟瓦を再利用して大棟部を再度積み上げる作業を行いました。
解体から交換、再度の積み上げまでの具体的な手順と安全性を確保するためのポイントを詳しくご紹介します。
屋根の修理に役立つ実践的な知識をお届けします。
切妻屋根の大棟部は、屋根の頂上に位置し、両側の屋根面をつなぎ合わせる重要な部分です。
この大棟部の下にある瓦が破損した場合、放置すると雨漏りやさらなる損傷の原因となるため、迅速な対応が求められます。
1. 破損原因の確認と影響範囲の特定
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破損の原因: 切妻屋根の大棟部下の瓦の破損は、主に強風や台風、地震などの自然災害、あるいは経年劣化によるものであることが多いです。瓦の割れやズレ、ひび割れなどが発生している場合、雨水の浸入や屋根全体の防水性能の低下を招きます。
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影響範囲の特定: 破損した瓦の位置と範囲を特定するため、屋根の全体を目視点検し、損傷の度合いを確認します。大棟部の周囲にわずかなズレや隙間があると、それが連鎖的な損傷につながる可能性があるため、隣接する瓦の状態も慎重に確認する必要があります。
2. 大棟部の解体作業
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解体の準備: まず、大棟部を解体するための安全な足場を設置します。作業中の落下防止のために、ヘルメット、安全靴、安全帯などの安全装備を着用します。解体に必要な工具(ハンマー、バールなど)を準備し、周囲に作業エリアを確保します。
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大棟部の解体手順: 大棟部の棟瓦(のし瓦や丸瓦)を慎重に取り外していきます。取り外しの際は、瓦を傷つけないように注意しながら、一枚一枚丁寧に作業を進めます。取り外した棟瓦は再利用できるよう、傷つけないように保管しておきます。棟瓦の下にある防水シートや屋根材も、必要に応じて点検し、損傷があれば修理を行います。
3. 解体後の破損瓦の確認と交換準備
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破損瓦の再確認: 大棟部を解体した後、破損した瓦を再度確認します。瓦の状態を詳しく点検し、交換が必要な瓦を特定します。また、破損した瓦の周囲にある瓦の状態も確認し、必要に応じて交換や補修を行います。
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新しい瓦の準備: 破損した瓦と同じ材質や色調の新しい瓦を準備します。瓦の交換前に、新しい瓦を試し置きしてフィット感を確認し、必要に応じて調整します。交換に使用する道具(瓦専用のハンマーや釘、留め具など)も準備しておきます。
このように、切妻屋根の大棟部解体作業と瓦の破損確認は、屋根全体の安全性と機能を維持するために非常に重要です。
解体と交換の作業を正確に行うことで、将来的な雨漏りや損傷を防ぐことができます。
切妻屋根の大棟部を解体し、破損した瓦を交換した後は、再度棟瓦を積み上げて屋根の耐久性と美観を回復する必要があります。
棟瓦の積み上げ作業は、屋根の防水性能を維持し、風や雨から屋根を保護するために非常に重要です。
以下は、棟瓦の積み上げ作業の具体的な手順です。
1. 基礎の準備
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防水シートの確認と補修: 棟瓦を積み上げる前に、基礎部分に敷かれている防水シートの状態を再度確認します。防水シートが破れていたり、劣化している場合は、新しいシートで補強するか交換します。このシートは、屋根の防水性能を確保するために重要な役割を果たします。
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棟芯の設置: 棟の中心に沿って棟芯(木材や金属の芯材)を設置します。棟芯は棟瓦の支持体となるため、まっすぐに取り付けられるよう慎重に調整します。棟芯の固定は、専用の釘やビスを使用し、しっかりと固定されていることを確認します。
2. 棟瓦の積み上げ
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のし瓦の設置: 基礎の上に「のし瓦」(平瓦状の棟瓦)を順番に積み上げていきます。のし瓦は、棟の両側に交互に重ねるようにして配置し、左右のバランスを保ちながら設置します。このとき、瓦の重なりが均等であることを確認し、風や雨水が入り込まないように注意します。
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のし瓦の固定: のし瓦を専用の瓦釘や留め具を使って固定します。釘を打つ際は、瓦に亀裂が入らないよう、適切な位置と力加減で打ち込むことが重要です。また、のし瓦同士の間には専用の接着剤やモルタルを使用し、しっかりと接着させます。これにより、強風や地震の際に瓦が動いたり外れたりするのを防ぎます。
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丸瓦の設置: のし瓦の上に「丸瓦」(半円形の棟瓦)を設置します。丸瓦は棟の頂点に置かれ、のし瓦の上に重なるように配置します。丸瓦が左右対称にきちんと並んでいることを確認し、必要に応じて位置を調整します。丸瓦の配置によって屋根全体の美観が決まるため、慎重に設置します。
3. 仕上げと確認作業
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丸瓦の固定: 丸瓦を固定する際には、専用の金具やモルタルを使用します。瓦の接合部分にはモルタルを丁寧に塗布し、しっかりと接着させます。モルタルが均一に塗られていることを確認し、余分なモルタルはヘラで整えます。また、丸瓦をしっかりと押さえつけて固定し、動かないことを確認します。
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仕上げのチェック: 棟瓦がすべて積み上げられたら、仕上げのチェックを行います。全体の瓦が均等に配置されているか、固定が確実に行われているかを確認します。特に、隙間やひび割れがないかを細かくチェックし、必要に応じて追加の補修を行います。
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防水性の確認: 最後に、屋根の防水性能を確認するため、散水テストを行います。屋根全体に水をかけて、棟部からの水漏れがないかを確認します。水が内部に浸入していないことを確認できれば、積み上げ作業は完了です。
4. 清掃と仕上げ
これらの手順に従って棟瓦を積み上げることで、切妻屋根の耐久性と美観を保ちながら、屋根全体の防水性能を確保することができます。
正確で安全な作業を行うことで、将来の損傷リスクを軽減し、屋根の長寿命化を図ることができます。
切妻屋根の修理において、棟瓦を再利用して積み上げる際には、いくつかの重要なポイントを押さえることで、作業の精度を高め、屋根全体の耐久性を確保することができます。
以下は、棟瓦を再度使用して積み上げる作業の際に注意すべきポイントです。
1. 棟瓦の状態を正確に確認する
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再利用する棟瓦のチェック: 解体した棟瓦を再利用する前に、それぞれの瓦の状態を詳細にチェックします。亀裂や欠け、ひび割れがないか確認し、使用に耐えない瓦は再利用しないようにします。小さなひび割れがある場合も、将来的な漏水や割れのリスクを考慮し、できるだけ新品の瓦に交換することが推奨されます。
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表面の清掃と補修: 再利用する棟瓦の表面に付着している汚れや苔、モルタルの残留物をきれいに清掃します。表面が滑らかでないと接着力が弱まるため、ワイヤーブラシや圧力洗浄機を使用して瓦をきれいにすることが大切です。また、少しの欠けや傷がある場合は、補修剤を用いて修復します。
2. 正確な位置合わせと固定の徹底
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棟瓦の正確な位置合わせ: 棟瓦を再利用する際は、正確な位置合わせが重要です。棟の中心線を基準にして、瓦が左右対称に積み上がるように調整します。位置合わせがずれると、美観を損ねるだけでなく、風や雨の影響を受けやすくなります。瓦の重なり具合が均等であることを確認し、瓦が密着するように設置します。
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固定の徹底: 棟瓦は専用の釘や留め具を使用してしっかりと固定します。釘を打つ際には、瓦の割れを防ぐために、力加減と打ち込む位置に注意します。また、留め具が緩んでいないか、しっかりと固定されているかを確認し、必要に応じて追加の釘を打ちます。
3. 接合部分の防水処理の強化
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モルタルや接着剤の使用: 棟瓦の接合部分には、モルタルや専用の接着剤を使用して防水処理を行います。接着剤やモルタルは、瓦の隙間にしっかりと充填し、雨水の侵入を防ぐ役割を果たします。特に、のし瓦と丸瓦の間や、瓦と瓦の重なり部分には丁寧に塗布するよう心掛けます。
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目地の仕上げ: モルタルの目地を整える際には、ヘラを使って平滑に仕上げます。目地に隙間があると、防水効果が損なわれるため、しっかりと詰め物をして平らに整えます。また、モルタルが乾燥する前に、余分な部分を取り除いておくことで、きれいな仕上がりになります。
4. 作業の安全性と効率性を確保する
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作業中の安全対策: 高所作業であるため、足場の設置や安全装備の着用を徹底します。特に、足場が揺れたり、不安定にならないように、設置場所を慎重に選定し、作業中は常に安全帯を使用します。また、作業の進行に合わせて、周囲の安全を確認しながら進めます。
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天候と時間の考慮: 作業は天候の良い日に行うことが理想です。雨や強風の日に作業を行うと、瓦の滑りや落下の危険が増すため、安全性が確保できません。また、作業時間帯は明るくて視界が確保できる時間を選び、日没後や夕暮れ時の作業は避けるようにします。
5. 再積み上げ後のチェックと仕上げ
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仕上がりの確認: 棟瓦の積み上げが完了したら、全体を見渡し、均等に配置されているか、固定がしっかりしているかを再度確認します。特に、隙間やズレがないか、モルタルや接着剤が均一に塗布されているかを入念にチェックします。
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散水テストの実施: 仕上げの一環として、屋根全体に散水テストを行い、水漏れがないかを確認します。もし水が内部に浸入するようであれば、問題箇所を特定し、再度補修を行います。
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定期メンテナンスの計画: 今後のメンテナンス計画を立て、定期的な点検を行うことで、棟瓦の状態を良好に保ちます。特に台風や強風の後には、早急な点検を実施し、必要に応じて追加の補修やメンテナンスを行います。
これらのポイントを押さえて作業を進めることで、棟瓦の再利用による積み上げ作業を安全かつ効率的に行い、屋根全体の耐久性と防水性能を維持することが可能になります。
切妻屋根の修理作業についての解説をお届けしました。
お読みいただきありがとうございました。
今後も屋根修理に役立つ情報を発信しますので、ぜひご期待ください。
記事のまとめ
- 大棟部の解体と瓦の状況確認の手順
- 破損した瓦の取り外しと新しい瓦の設置方法
- 棟瓦を再利用した大棟部の再積み上げ作業の手順
- 作業中の安全性と効率性を高めるためのポイント
- 屋根の修理を成功させるための実践的な知識
この構成により、読者は切妻屋根の大棟部に関する修理作業の詳細な手順を理解し、安全かつ効率的に作業を進めるための重要なポイントを学ぶことができます。
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『名古屋市南区にて社務所の瓦屋根に樹木が落下!瓦の差し替えと棟瓦修復の様子』
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