雨漏り解決の鍵！屋根の「隅棟」修理で知っておきたいすべて

名古屋市熱田区にお住まいのお客様から「雨が強く降ると室内に雨漏りがする」というご相談をいただきました。
すぐに屋根の雨漏り診断を行い、原因と考えられる箇所の修理内容とお見積もりをご提案したところ、正式にご依頼いただくことになりました。

今回は、その雨漏り修理に向けて準備を整え、改めてお客様のお宅へお伺いしました。
このブログ記事では、雨漏りの主な原因だった屋根の「隅棟（すみむね）」部分を一度解体し、正しく施工し直す修理の様子をご紹介します。
屋根の構造や劣化状況に合わせた適切な修理を行うことで、今後の雨漏りリスクを大きく減らすことができるんです。


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『名古屋市熱田区【瓦屋根修理】激しい雨で天井などにシミ！入母屋屋根の複雑な雨漏り原因』

雨漏りの原因になっている隅棟部を解体

雨漏りの原因となっていた屋根の隅棟部分を修理するため、まずは既存の棟瓦をすべて取り外していきます。
今回は、既存の瓦を再利用する「付け直し修理」という方法を選んだため、瓦が割れたり欠けたりしないよう、一枚ずつ丁寧に慎重に取り外しました。

また、棟瓦の下に詰められている古い屋根土も取り除く作業があります。
こちらは再利用せず、すべて処分します。
取り外した屋根土は、土嚢袋に詰めて安全に運び出し、適切に廃棄します。
このように、瓦を壊さずに再利用することで、修理費用を抑えながら雨漏りの根本的な問題を解決できます。

隅棟の付け直し作業の開始

隅棟の修理作業では、まず土台となる「熨斗瓦（のしがわら）」を取り付けるために、棟の芯部分に屋根土を敷いていきます。

この屋根土は、屋根工事専用の特別な土で、赤土、砂、粘土、藁（わら）を細かく切ったもの、水を混ぜて一定期間発酵させて作られます。
発酵することで生まれる独特の粘り気が、陶器製の瓦としっかりとくっつき、接着剤の役割を果たしてくれるんです。

屋根土を敷いた後、その表面には防水の役割を持つ屋根漆喰を丁寧に塗り重ねていきます。
漆喰を全体に塗ることで、雨水が瓦の内部に浸入するのを防ぎ、瓦への影響を抑えることができます。
このような下地作りが、丈夫で長持ちする棟瓦の施工にはとても重要なんです。

隅棟部分の下方には、あらかじめ加工した瓦を目立たないように設置します。
これは単なる見た目だけではなく、雨漏りを防ぐための大切な工夫の一つなんです。
この加工瓦を設置する場所は、実は雨水が屋根を流れるルート上にあたります。
もし何も考えずに隅棟瓦を積み重ねてしまうと、雨水の流れを遮る「せき」のようなものができてしまい、それが雨漏りの原因になりかねません。

特に入母屋（いりもや）屋根では、このような施工ミスが雨漏りの原因としてよく見られます。
加工した瓦を事前に配置することで、雨水が自然に流れるための「トンネル状の通り道」ができ、雨水が隅棟部に溜まらず、内部への浸水を防ぐことができるのです。

隅棟の修理作業では、まず一段目となる土台の「熨斗瓦（のしがわら）」をしっかりと取り付けます。
この土台がしっかりしていないと、上に積んでいく瓦全体が不安定になり、崩れるリスクが高まるため、非常に重要な工程です。

また、隅棟全体を固定するために、最後に全体を針金で縛って締め付ける作業を行うので、土台の熨斗瓦を設置する際に、針金を通すための基礎部分も同時に設置しておきます。
その後、二段目以降の熨斗瓦を順に積み上げながら、針金を瓦の間に挟み込むようにして固定していきます。
この作業により、隅棟全体の強度と耐久性が高まり、風雨に強い安定した仕上がりになります。

隅棟の修理では、「熨斗瓦（のしがわら）」を一段ずつ丁寧に積み上げていき、最上部には仕上げとして「冠棟瓦（かんむりむねがわら）」をかぶせていきます。
この冠棟瓦は、見た目を整えるだけでなく、雨水の浸入を防ぐ重要な役割も担っています。

瓦をすべて積み終えた後は、棟全体の耐久性を高めるために、針金で隅棟部全体をしっかりと縛り固定します。
これは、地震や強風などによって瓦がずれたり崩れたりするのを防ぐための大切な工程です。
こうした丁寧な仕上げにより、美しさと耐久性を両立させた、安心して暮らせる屋根が完成します。

雨水の進入を防ぐために漆喰を塗っていきます

隅棟の修理の仕上げとして、棟の端部「棟尻（むねじり）」に屋根漆喰を塗り、防水処理を行います。
これは、積み上げた熨斗瓦（のしがわら）のわずかな隙間から雨水が侵入しないようにするための大切な工程です。

さらに、隅棟の先端に取り付けた鬼瓦（おにがわら）の背面と、隣接する棟瓦との間にも、構造上どうしても隙間が生じます。
その部分から雨水が入り込まないよう、こちらにも屋根漆喰を丁寧に塗り込み、防水処理を施します。
このような施工箇所は、職人の間では「鬼周り漆喰（おにまわりしっくい）」とも呼ばれ、熟練の技術が求められます。
すべての防水処理を終え、無事に隅棟の付け直し修理が完了しました。


初動調査の雨漏り点検から作業の全てを施工事例で紹介しています↓↓↓
『名古屋市熱田区【瓦屋根修理】雨漏り修理！屋根の重要ポイント棟瓦の付け直しと防水処理』
お客様にご協力していただいたアンケート(お客様の声)はこちらから読めますよ↓↓↓
『名古屋市熱田区【瓦屋根修理】雨漏りの原因となった隅棟瓦！修繕後にアンケート協力』

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