東浦町にて、通りすがりの訪問業者に屋根がズレていることを指摘されたので、弊社の方にご相談のご連絡をいただきました。ご訪問して、屋根の方を目視点検を行った結果、寄棟屋根の棟部が通りズレを起こしていました。工事の御提案からお見積りを作成させていただいてお客様よりご連絡をいただき、既存の棟を葺き替えして棟冠瓦で一本葺き交換することになりました。棟部から解体していき、驚愕な施工がされていた前回の現場ブログはこちらから↓↓↓『東浦町にて通りズレしていた和風の棟瓦を解体!棟内部では疑問が残る施工方法でした』目視によりますが、屋根の点検調査である現場ブログはこちらから↓↓↓『東浦町にて寄棟形状の屋根で和風棟瓦で積み上げた棟部を目視による点検調査』今回の現場ブログでは、冠棟瓦を並べて施工して行く一本葺きの為に、前準備となる土台部分の支えとなる金具などを設置していく様子をご紹介いたします。
棟の土台部分の熨斗瓦を取り外して強力棟を取り付けて行きます。
棟瓦で積み上げてあった棟部の一番土台となる熨斗瓦に関して、固定がしっかりされていないので横ズレをおこしていました。特に熨斗瓦で棟芯を塞いでいるため、棟内部で屋根土で補強されていないので余計に強度が弱くなっている棟となっております。
一番下の熨斗瓦をすべて取り外してみたら、接着と屋根際漆喰の替わりで南蛮漆喰が棟芯に塗られていました。この棟芯に塗った南蛮漆喰の上から、一枚物の熨斗瓦を押さえつけて接着して行きながら取り付けられていました。部分的には、棟芯から細い針金線が引っ張り出されていてそれを数枚程度の熨斗瓦に緊結して固定はされていましたが、その程度だけでは棟全体の補強強度が出せることは出来ません。
この施工方法では、本来の棟芯部分に南蛮漆喰や屋根土が現れる施工方法で無いため、棟全体に力が加わったときにしっかり固定されていないので横ズレや棟全体の転倒しやすくなります。
新築時当時の施工者は、何をもってこのような施工の仕方にしたのか、当事者ではない私たちでは皆目見当がつくことが出来ませんね。
たまに、この様な検討違いな屋根の施工がされている建物はまだまだあるかもしれません。
特に、築25年以上の屋根などにはこの様な施工がされているかもしれませんね。
屋根の頂点部分でもある棟芯に、目印としてタコ糸を引っ張っていき棟際の加工された屋根瓦の通りを真っすぐに治していきます。この目印で使っているタコ糸は、この後に棟の土台材を支える屋根部材を取り付けて行くための目印でも使うので、このまま引っ張って置いたままで作業を進めて行きます。
先ほど棟芯に引っ張っておいた目印に沿って、決められた幅寸法で強力棟を一つずつ取り付けて行きます。この強力棟を取り付けることによって、棟冠瓦を取り付けるための土台材でもあるタルキを支え置くことが出来ます。
隅棟際でも、前準備でもある強力棟を取り付けて行くために、隅棟際の屋根瓦の手直しをしていきます。隅棟際で切断して加工していた屋根瓦のうち大きいサイズは、電動ドリルを使って釘穴をあけビス釘など打ち込んで切断加工した屋根瓦を固定していきます。サイズの小さな屋根瓦は、電動ドリルで穴開けをすると振動で破損してしまうため、コーキングボンドを点付けして接着固定をしていきます。
隅棟の棟芯にも、先ほどの大棟部のように目印のタコ糸を引っ張っていき、それに沿って棟冠瓦の土台材でもあるタルキを支えるための、屋根部材である強力棟を規定寸法で一本ずつ取り付けて行きます。
強力棟の固定は、二本に出ている足部分に釘穴があいているので、そこを使ってサイズの小さめのビス釘を打ち込んで行き強力棟を固定していきます。
強力棟を取り付けた部分の屋根瓦を復旧していき、冠棟瓦の前準備の作業を終わらせることができました。
次回の現場ブログは、棟全体に新たらしい棟冠瓦を取り付けて行きます↓↓↓
『東浦町にて新しい冠棟瓦での一本葺き工法で土台材を付けて屋根漆喰を塗ります』
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こちらの記事を書いた施工店【アメピタ名古屋南店】
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