名古屋市港区にて、和瓦の差し掛け屋根の頂点部分でもある大棟部に軽量の耐震補強材を取り付けることが、和瓦棟の工事のきっかけとなります。棟瓦である熨斗瓦や冠棟瓦を使用しながら、慎重に積み上げていく作業が始まります。大棟部に補強金具を取り付け、棟木や隅木にしっかり固定することで、屋根構造の強度を高めます。その後、冠瓦を取り付け、垂木に向かってビス留めを行います。この工程には注意深く進める必要があります。和瓦棟の作業は緻密さと正確さが求められるため、慎重に進められることが重要です。
施工内容 |
- 雨漏り点検
- 瓦屋根補修(差し替え、ずれ・破損補修)
- その他板金補修・交換
- 漆喰工事
- 屋根葺き替え
- その他
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築年数 |
約70年以上 |
施工期間 |
約10日間ほど |
工事費用 |
約150万円ほど |
初動調査での注意点や契約から工事までの流れを書いています
ケラバ袖部には、屋根の端側から軒先部、そして棟際まで一列にケラバ袖瓦を施工していきます。ケラバ袖部の表裏に施工した後、頂点部分まで施工する際に隙間が生じることがあります。この隙間を埋めるために、巴瓦を取り付けていきます。巴瓦は隙間を埋めるだけでなく、鬼瓦の台座としても機能します。巴瓦を取り付ける際には、注意が必要です。巴瓦の先端の丸い部分とケラバ袖部に取り付けられている破風板の頂点部をまっすぐに合わせることで、屋根の美しさが際立ちます。ただし、屋根の形状や勾配の違い、破風板の配置などによっては、完全に合わせることが難しい場合もあります。
棟瓦を施工する前に準備しておいた、棟芯に取り付けておいた強力棟に土台となるタルキを置いて固定しておきます。タルキは土台木でもありますが、強力棟の側方部に釘穴があいているので、そこを使って強力棟とタルキを同時に打ち込んで固定していきます。このように、強力棟とタルキをしっかりと固定することで、屋根瓦の安定性を高めることができます。
【南蛮漆喰を使った強力棟の塗装と役割】強力棟の両外側に白色の南蛮漆喰を塗ることは、屋根漆喰のように意匠的な要素を加えるだけでなく、隙間を埋めることによって雨水などの浸入を防ぐ役割も果たします。この塗装は、強力棟に取り付けたタルキを固定し、土台木として機能させるための重要な工程です。
棟瓦を積み上げる際の準備段階として、まずは土台となるタルキに乗せるように耐震補強材を取り付けていきます。その後、頂点部分からビス釘を垂木の方へ打ち込んで固定を行い、棟瓦を積み上げていきます。この工程を丁寧に施工することで、屋根の耐震性を向上させることができます。
ケラバ瓦の上に座らせるように鬼瓦を取り付ける際には、巴瓦の頂点部分に取り付けておいた位置を考慮しながら作業を行います。巴瓦の天部の球状と鬼瓦の足部分を合わせるために、電動工具を使用して加工しながら取り付けていきます。これにより、瓦同士の座りが良くなり、より安定した取り付けが可能となります。
棟瓦の取り付け方法についてご説明いたします。耐震補強材の溝部分に沿って、熨斗瓦を半分に割ったものを横に一列並べながら取り付けていきます。各熨斗瓦には専用のビスで固定してください。一列が完成したら、その上から再度耐震補強材を取り付け、互い違いになるように熨斗瓦をずらしながら二段目以降を積み上げて取り付けていきます。この方法により、棟瓦の耐震性を向上させることができます。
熨斗瓦を積み上げて行ったら、大棟部の頂点部に冠瓦を取り付けて行きその冠瓦の頂点からパッキン付きのビス釘を打って大棟全体を固定していきます。冠瓦を最後に使う理由として、道中の熨斗瓦を半分に割って使っているため、大棟部の真芯になるところは施工上どうしても隙間が出来てしまいます。その隙間から雨水が入らないように、頂点から冠瓦を隙間を塞ぐように取り付けて行きます。ちなみに、この冠瓦も色々な形状の種類がありますので、『冠瓦はこの形状じゃないと』と、言うことは無いとおもいますよ。
屋根工事において、棟瓦や鬼瓦の施工に際しては、背中部分に隙間が生じてしまうことがあります。昔の施工では、鬼瓦の後ろ側には屋根漆喰が塗られていましたが、現在でも屋根漆喰を塗ることがあります。しかし、隙間から雨水が入らないようにするためには、コーキングボンドを塗って隙間を埋める方法もあります。このような対策を行うことで、雨漏りを防止し、屋根の健康を保つことができます。
屋根の外側や周りの部分である軒先部やケラバ袖部は、瓦が屋根よりも外側に出ているため、強風などで煽られやすくなります。そのため、万十軒瓦や袖瓦を強風に煽られないように固定する必要があります。最近の施工では、釘穴を開けてパッキン付きビス釘を使って固定しています。
瓦工事をする際には、軒先部で施工した万十軒瓦の部分には、横一列に流れるようにパッキン付きビス釘を打ちます。そして、ケラバ袖瓦には、棟際に登るように一枚ずつビス釘を打ち、固定していきます。このような施工方法によって、屋根の瓦をしっかりと固定することが重要です。
【雨樋交換作業における重要なポイント】経年劣化した雨樋を取り替える際には、雨樋を支えるための「吊り子金具」も重要な要素です。錆で腐食している吊り子は、新しい雨樋を取り付けても雨水の重さで破損してしまう可能性が高いため、同時に取り替える必要があります。雨樋交換作業では、雨樋だけでなく吊り子もしっかりと取り替えることが重要です。
雨樋部分をすべて取り剥がしていき、その後、新しい雨樋材料である吊り子と雨樋を取り付けました。雨樋も経年劣化を起こしていたので、台風並みの強風や大きめの地震で建物が揺らいだ拍子に雨樋が割れる可能性は高かったです。今回の作業で新しく取り替えたので、当分はそのような心配は無いかと思われます。新しい雨樋の取り付けにより、建物の安全性や耐久性が向上しました。
雨樋の取り替え交換は、奥の離れの部屋と屋根谷部が絡む場所でも行いました。この部分もしっかりとメンテナンスを行うことで、雨漏りのリスクを最小限に抑えることができます。取り替えた雨樋は、適切な形状や機能を持つものに変更し、雨水の排水を効果的に行うことができるようにしました。これにより、屋根谷部や奥の離れの部屋における雨漏りのお悩みも解決できるでしょう。
雨樋の中でも、二階屋根部分から流れてくる竪樋(たてとい)も経年劣化が見受けられましたので、新しく取り替え交換を行いました。竪樋は重力で徐々に下がり隙間が生じる可能性がある部位ですので、定期的な点検や交換が重要です。新しい竪樋の取り付けにより、雨水の流れがスムーズになり、建物の外壁や屋根を保護することができます。
雨水が集中的に流れて来て溜まる場所でもある集水器と、新しい品物に替えて溜まった雨水が下に流れて行く用の竪樋も、全て新しい品物に取り替え交換を行いました。集水器は、軒樋から流れてくる雨水を集めるための器具で、竪樋への接続部分に設置されます。竪樋は建物の外壁に沿って設置されており、集水器から雨水を受け取り、地面に排水するための雨樋です。排水能力は同じですが、見た目が異なる自在ドレンが使われることもあります。這樋は、二階以上の建物で上層階の竪樋から下層階の集水器に水を運ぶために屋根に這う格好で取り付けられます。
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地元密着で屋根の工事を中心に、雨漏りの専門家として営んできました。
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