室内の天井裏で雨粒が落ちてくる音がしているため、弊社にご連絡をいただきました。
雨漏り屋根点検を行って、和風の屋根の大棟瓦を葺き替える屋根リフォームの提案をさせていただきました。
施工内容 |
- 雨漏り点検
- 瓦屋根補修(差し替え、ずれ・破損補修)
- 漆喰工事
- その他
|
築年数 |
約40年以上 |
施工期間 |
約10日ほど |
工事費用 |
約85万円~ |
名古屋市昭和区のお客様より、雨が降るたびに(特に強めの雨の時)屋根裏から雨水が落ちる音が聞こえるそうです。
ただし、部屋の天井には雨漏りの染みなどはまだ出ていないそうで、雨漏りしている場所と雨漏りの原因を判別するために、屋根の調査の依頼をしていただきました。
持参した梯子が設置できる敷地がありましたので、そこから梯子を設置して屋根上に上がらさせていただきました。
無料の雨漏り点検には、屋根点検が出来ないこともあり、過度の期待(屋根上の点検)はしないで欲しいと思います。
雨漏り点検で屋根に上がる行為で、必ずしも行えれるわけではなく、ある一定の条件の場合は、屋根上の点検はお断りしている時があります。
お断りしている一定の条件として・・・
1.梯子が設置できる敷地が無いこと。
2.平屋か2階建てではない、3階建て以上の屋根。
3.屋根勾配が、4.5寸勾配上である屋根。
4.滑りやすい屋根部材が使われている。
など、屋根上の雨漏り点検をお断りする場合がある条件になります。
なお、上記条件で屋根の上に登れない場合は、高所撮影用のカメラにて(高さ7mほどまで)撮影して確認させていただきます。
屋根全体を歩きながら、細かく雨漏りしそうな亀裂や割れている屋根瓦が無いか、探していきましたが特に見つかりませんでした。
一部、数年前の大きな台風での被害なのか?ほんの少しだけ屋根瓦が浮いていました。
アンテナの線が壁板金から屋根裏に通してありましたが、この様な状態でもアンテナ線に付着した雨水がアンテナ線を伝って屋根の裏側に行くことも玉にありますが、板金を少しだけめくってみてアンテナ線の方向を見させていただいたのですが、今回に限っては雨漏り(雨音)の原因となりにくかったです。
アメピタ名古屋南店の現場ブログの中でも何回も出てきますが、昔の屋根工事の施工の仕方で屋根の端に当たる屋根瓦は、強風など風が当たりやすい位置にあります。
風に当たりやすいため、強風で煽られて屋根瓦が飛散しやすいため、鉄の棒で連結するようにして、一枚が飛散しそうでも両隣の瓦で飛ばないようにしていました。
ただ現在では、使用している材質によっては錆が腐食して、耐久力が無くなって飛散する可能性が出てきました。
それと鉄の棒の固定方法によっては、むしろ雨水が入りやすい欠点もありえます。
建物の屋根の形状がおかしくて、大棟と大棟が二つに分かたれています。
その接続点と言えばいいのか・・・丁度大棟同士が離れ合う場所で、壁際の壁鈑金が強引に施工されていました。
この板金と屋根瓦の隙間からも、雨水が入りやすくなっていますので、お客様にはコーキングボンドでの処理を提案したいと思います。
一番雨漏りする可能性が高い、和風の屋根瓦での大棟から雨水が侵入して大棟の内部から屋根裏に伝って雨漏りの原因を起こしている確率が高くなっています。
大棟に雨水が侵入している証拠として、このような屋根漆喰の真ん中から屋根漆喰が割れていて、内部の屋根土(葺き土)が剥き出しに見えているときは、まず間違いなく大棟が雨漏りしている証拠となりえます。
またこちらの屋根漆喰は、一度、屋根漆喰のリフォームに入っているのですが、古い屋根漆喰の上から新しい屋根漆喰を塗る『重ね塗り』がされていました。
青矢印が、一番上から塗った屋根漆喰
黄色矢印が、最初に塗られていた屋根漆喰
緑色矢印が、屋根土(葺き土)になります。
屋根漆喰の状態から見て、大棟からの雨漏りが原因と判断できましたので、お客様には、大棟が雨漏りの原因となり・雨漏りする理由(経年劣化など)を伝えさせていただきました。
それを含めて、大棟の葺き替えを提案させていただきました。
解体した大棟の材料や付属の残土・新しい大棟瓦の材料や副資材を、屋根上に上げたり下げたりするための屋根工事専用の梯子を設置して、雨漏りしている大棟部の屋根瓦を解体していきます。
大棟部の屋根瓦を一段ずつ上から降りてくるように、屋根瓦を解体していきます。
解体の際に発生する古い屋根土も取り外して、土嚢袋に積み込んで荷揚げ用梯子にて降ろしていきます。
大棟部の屋根瓦を全部解体しましたら、雨が降ってくると棟の頂点から雨水が侵入して屋根裏に辿り着いてしまうので、養生シートを使って棟の頂点に雨が当たらないようにしておきます。
大棟の通りが綺麗に取り付けれるように、大棟の芯を探り当てていきます。
先ほど探っていた大棟の棟芯に、
棟補強芯材と言う屋根材を取り付けるための、
強力棟金具と言う
棟補強芯材を支えるための屋根部材を均等な寸法で取り付けて行きます。
設置した
強力棟金具の上から大棟部の芯になるように
棟補強芯材を設置して、その両端に新しい
熨斗瓦(のし瓦)を南蛮漆喰と言う屋根工事専用の屋根土(葺き土)で、高さを合わせて接着しながら取り付けて行きます。
白色の南蛮漆喰(葺き土)を使いながら、
熨斗瓦(のし瓦)を一列ずつ順々に重ねて積み上げていきます。
和風の屋根瓦は経験がある職人さんしか作業できません
ここまでの写真を見て熨斗瓦(のし瓦)を南蛮漆喰で簡単に取り付けているだけだろうと思われますが・・・
この大棟の断面図を見ていただき
一段ずつ積み上げられている熨斗瓦(のし瓦)が、角度をつけられて取り付けられています。
残念な事で、技術が無い作業者さんでは、このちょうどいい角度で施工することが難しく、長年経験してきた優秀な職人さんで無いと、棟を付けていくための角度で取り付けて行けれないのです。
それと同時に、熨斗瓦(のし瓦)を接着固定させるための屋根土(葺き土)【※今回は南蛮漆喰】は、使用する時には大量の水などでかなり柔らかくして使用をします。
硬いものではなく柔らかい屋根土のため、熨斗瓦(のし瓦)を接着する際の力加減がかなり難しくて、やはりここでも長年の経験が無いと一切取り付けることは出来ないです。
施工時には、接着用の南蛮漆喰がまだ柔らかいため
(数日から一週間ほどで自然乾燥で固まります)、熨斗瓦が左右の外側へ押し出されて大棟の通りが汚くなるので、針金を使用して外に押し出さないように固定をしていきます。
熨斗瓦(のし瓦)同士が当たる接続部の隙間に、コーキングボンドなどを塗って雨水が入ってきても堰止めして、外側に流すようにしておきます。
ここの部分も技術が無い人が施工すると、力加減も分からずに押さえるように施工をすると、熨斗瓦(のし瓦)同士の隙間から
葺き土がはみ出してきて、それがいつか雨漏りの原因となることもありえます。
鬼瓦と大棟の屋根瓦が設置する部分には必ず隙間が出来ますので、屋根漆喰を塗ってその隙間を埋めて行きます。
棟違い部(大棟部が二つに分かれている部分)に、外壁の壁板金がありました。
その壁板金が強引に取り付けられているため、屋根瓦と壁鈑金との間に隙間があったので、コーキングボンドで埋めるように塗って処理をしていきました。
最後に屋根全体を掃除を行って、今回の雨漏りの雨音の原因となりうる、経年劣化した大棟の屋根瓦を新しい屋根瓦で葺き替えしていく屋根リフォーム工事は完了となりました。
雨漏り調査・雨漏り修理なども対応しています。それ以外にも、住宅の屋根・壁・樋の外装工事のすべてや住宅の内装工事のすべて、カーポートなどの住宅の外構工事、そして住宅の解体工事も対応しています。一度、気軽にご連絡をください。ご相談やお問い合わせのメールはこちらから⇒※弊社は少人数で業務を行っているため、個人のお客様(現在の取引がある会社様)とのお取引を大事にしたいと思いますので、よろしくお願いします。
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こちらの記事を書いた施工店【アメピタ名古屋南店】
地元密着で屋根の工事を中心に、雨漏りの専門家として営んできました。
お住まいの建物の屋根はもちろんのこと、内装工事も外装工事もご相談に乗ることが出来ますよ。
初動調査でもある目視による点検調査には、写真の私が責任をもってご訪問させていただきます。
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