名古屋市瑞穂区にお住いのお客様より、建物裏側の屋根瓦が落下寸前なので、屋根がどうなっているのか?点検をして欲しいとご連絡をいただきました。
施工内容 |
- 雨漏り点検
- 瓦屋根補修(差し替え、ずれ・破損補修)
- その他
|
築年数 |
築35年以上 |
施工期間 |
3日ほど |
工事費用 |
約30万円ほど |
敷地の裏側に周り、屋根瓦セメント瓦が落ちかけている箇所を確認しました。
ケラバ瓦の先端から落ちかけていました。
ケラバ瓦が一体になって落ちかけて見えますが、ケラバ瓦を固定するための角材ごと一緒に外れたかと考えられます。
屋根の先端でもある
軒裏ボードも、雨水が侵入して雨染みが出ていました。
その状況からも、屋根上からの雨水の侵入していることが考えられました。
天候が良くなってから屋根上を雨漏り点検をしました。
このような丸みがある洋風瓦(こちらはセメント系瓦になります)の場合、屋根の一番端側のケラバ部では、瓦の頂点(丸み部分)が来るように施工したいところです。
瓦の頂点(丸み部分)では無くて谷部分で加工しているので、赤矢印の方向の感じで雨水がケラバ側に流れて、ケラバ部の黄色の矢印部分から雨水が侵入してしまいます。
本来なら、水流用の板金が施工されているはずが、お客様の建物には施工されていなかったため余計に雨水が屋根裏に流れて行ったのかと思います。
和風の瓦(J形)以外の屋根部材には、屋根の一番端側(ケラバ部)には、上記写真のような水流用の水切り板金を取付けないといけません。
この板金を取付けていないと、雨水がケラバ部の方に流れたときに、雨水が屋根裏に流れてしまい今回のお客様の建物のように屋根の野地板を腐食させてしまいます。
水流用の水切り板金を取付けてあれば、ケラバ部に雨水が流れて入っても板金に乗ってそのまま軒先部の雨樋に流れる寸法となります。
2000年以前に屋根を和風瓦(J形)以外で屋根が施工されているのなら、近隣の専門業者さんに屋根点検を依頼するのも一つの手だと思います。
弊社アメピタ名古屋南店でも、雨漏り屋根点検を行っていますのでお気軽にご連絡をください。
ご相談やお問い合わせのメールはこちらから⇒
棟冠瓦も隙間が開いてズレ始めていたのでこちらも雨漏り点検を行っていきました。
先ほどの水流用の水切り板金も入れていなかったが、この分譲住宅の屋根を作業した作業者は本当に屋根の工事仕方を知っていたのか?甚だ疑問を感じてしまいました。
あまりにも適当な仕事過ぎて、専門業者が施工したとは到底考えられない施工です。
隅棟部の冠棟瓦が、下方でもある屋根の先端の軒先部の方にズレていて、冠棟瓦同士の接続部にズレたことによって隙間が生じています。
これだけの隙間だけでも、十分屋根裏に雨水が侵入してしまいます。
棟冠瓦同士の重なり部で、棟冠瓦の色合いが替わっているところ(劣化色ボケと綺麗な元の色)が見えてしまっていることが、それだけの幅間隔で棟冠瓦がズレている証拠となります。
棟冠瓦がズレている原因の一つとして、棟冠瓦に元々あった穴を流用して、針金でくぐらせ縛って固定をしていました。
とは言え、この時代の針金は現代の被膜材で包まれた針金と違って、普通の針金が使ってあったため経年劣化により針金自体が細く伸び切ってしまうことが原因となります。
細く伸び切った針金が原因で、棟冠瓦の固定が外れて下方にズレ始めています。
約35年前よりも以前の針金は、皮膜材で包まれていないためこのような針金自体が伸び切ってしまうことは多々とあります。
そのようなことがあったため、今現在では針金に被膜材で包まれることになっています。
棟冠瓦の土台木が隙間から見えます。
この土台木の施工の仕方も間違っているが、その土台木が雨水から養生されるように防水紙(ルーフィング)を貼ってなく剥き出しの状態になっていました。
もう何もかもに、突っ込みを入れてしまいそうな施工ですが、平瓦の方もあまり強度が無くなっているため、こちらの工事の提案としては応急修理扱いになってしまいそうです。
雨漏り屋根点検を行い、工事のご提案とお見積書を作成させていただきました。
後日、お客様より提案内容で工事のご依頼をいただきました。
ここからは、工事の様子になります。
水流れの水切り鉄板が入っていなかったため、長い年月を使ってケラバ破風板が既に腐食していました。
作業を行うためここら周辺の干渉しているセメント瓦を取り外していきます。
一時的に取り外しておいたセメント瓦は、落ちないように他の屋根面に置いておきます。
腐食して屋根の野地板までが穴が開いていました。
穴が開いた野地板を切って取り外した後で、軽く掃除をして新しい野地板を取り付けて行きます。
ケラバ瓦を取り付けて行く時に、固定用のビス釘を打ち込むのとケラバ瓦の高さ調整用の樹脂材を取り付けておきます。
補強修復した野地板の大きさよりも大きめに、(赤矢印)防水紙(ルーフィング)を隅棟部の上から貼っていきます。
水流れ板金をケラバ部に取り付けて、セメント瓦を施工していくための桟木を取り付けて行きます。
取り外しておいたセメント瓦を平瓦⇒ケラバ瓦の順で取り付けて行きます。
平瓦を施工して行く時は、屋根に打ち込んだ桟木に向かって写真の赤矢印先の平瓦の爪が出ていますので、桟木に引っ掛けるように平瓦を施工して釘で固定をしていきます。
屋根の一番端側の袖ケラバ部に、専用工具を使って新しく釘穴を開けてから、ビス釘で打ち込み固定をしていきながら一本ずつケラバ瓦を取り付けて行きます。
新築当時に固定釘を打っていた釘穴は、コーキングボンドを塗って防水処理を行っていきます。
ケラバ瓦の外側にも、専用道具にて釘穴を開けておき、固定のビス釘を打っておきます。
これにより、台風などの強風の時に外側からケラバ瓦などが煽られなくなります。
取り付けて行ったケラバ瓦の最上段と、隅棟の最先端との設置点に、特殊な屋根部材を取り付けて雨水が回らないようにここも防水処理を行っておきます。
経年劣化によるズレ落ちて隙間が開いていた、隅棟部の棟冠瓦を一旦取り外していきます。
棟冠瓦の下にあった土台木材に重ねるように、防水紙(ルーフィング)を被すように防水処理を行っていきます。
使用されていた土台木材が、比較的に厚みがかなりあったので、そのまま流用することが出来ました。
棟冠瓦を縛って固定するための針金を、棟の土台木材より取り付けて出しておきます。
土台から出しておいた針金と防水紙(ルーフィング)との部分にも、コーキングボンドを塗って防水処理を行っていきます。
棟冠瓦に最初から開いていた釘穴に、針金を通して縛りながら棟冠瓦を固定していき、一枚ずつ取り外しておいた棟冠瓦を取り付けて行きます。
固定用の針金を通した、棟冠瓦の釘穴に雨水が入らないようにコーキングボンドを塗り防水処理を行っていきます。
この先ズレ落ちないように、棟冠瓦の先端にコーキングボンドを塗って棟冠瓦自体を固定をしていきます。
隅棟の上り先と大棟との交わる接触点でもある、三又瓦の針金を通してある釘穴にも、コーキングボンドを塗って防水処理を行っておきます。
これにて、施工不良に近い施工で落下しかけていたセメント瓦を、雨漏り点検から工事の提案をさせていただいた内容で工事を行いさせていただきました。
お客様も、落下しかけていたので怖かったのが、綺麗に治したことで安心されたことと元に戻ったことを喜んでいました。
こちらの記事を書いた施工店【アメピタ名古屋南店】
地元密着で瓦工事という雨漏りの専門家として営んできました。
住宅屋根の雨漏りに関しては勿論のこと、小規模な工事や住宅外壁、住宅の内装に関してもお気軽にお問い合わせください。
初動現地調査には、写真の私が責任をもってお伺いします。
なお雨漏りの原因究明に関しては、初動現地調査の際に判断しますが、場合によっては後日、私と雨漏り箇所の担当業者と再度お伺いして、細かくチェックを行った後に原因を究明したいと思います。
ぜひ一度、御見積り・現地点検調査無料のアメピタ名古屋南店にお気軽にご連絡ください!!
名古屋市の雨漏り修理TOPはこちら
名古屋市
の雨漏り修理TOPはこちら