名古屋市お住いのお客様より、屋根裏から室内にかけて雨漏りしていたので、雨漏り工事が出来るのかご相談の連絡をいただいたそうです。
お話を進めていき、屋根の谷部からの雨漏りだと考えられましたので、周辺の屋根材をめくり野地の部分から防水処理を行ってから、新しい谷樋を入れ替える提案をお伝えして、作業をおこないました。
施工内容 |
- 雨漏り点検
- 瓦屋根補修(差し替え、ずれ・破損補修)
- その他板金補修・交換
- その他
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築年数 |
築50年ほど |
施工期間 |
2日間ほど |
工事費用 |
約25万円ほど |
雨漏りしていた屋根の谷部周辺の状況を探るために、その周辺の屋根材などをめくって行きます。
谷樋鉄板を新しく入れた後で、めくった屋根材を再び使うため、順番がわかるように番号付けをしていきます。
数字を書いて行く時は、
『石筆』と呼ばれる自然に消えていく、建築業界では重宝される筆記具で書いていきます。
谷樋周辺の屋根材を全て取り外していきました。
屋根の野地板に防水紙(ルーフィング)が使われているものだと思っていましたが、まさかの別素材での屋根の防水処理を行っていました。
この材料(赤矢印)が、屋根の防水紙がわりに使われていました。
トントン葺き(ハイトントン)と呼ばれる防水屋根材で、屋根の野地板と屋根瓦との間に防水紙(ルーフィング)の様に、防水処理として取り付けられていました。
とは言え、正式なトントン葺きではなく、簡略化された柿板材のルーフィングと言えばいいのか、あまり防水性能は無いのかと考えます。
経年劣化による風化も激しくて、劣化するとその部分が雨水の防水精度が失われるため、比較的に雨漏りの原因となりやすい防水紙です。
谷部など雨が集まりやすいところは、そこから腐食して野地板に穴を開けてしまい、甚大な雨漏り被害になりやすいです。
トントン葺きは、正式には【枌葺き(そぎぶき)】と呼ばれるそうです。
厚みが薄い(約1ミリ程度)杉板を、一枚ずつ深く重ねながら屋根の上に取り付けて行きます。
トントン葺きのイメージ屋根
その杉皮を一枚ずつ屋根に貼る時に、竹釘で打ち込みながら固定するそうです。
その竹釘を打ち込むときに、何度もトンカチで叩くとその杉皮が破損するため、2回だけ竹釘を叩くそうです。
その叩くときの音が、『トン、トン』と音が鳴ることで【トントン葺き】と呼ばれるようになりました。
なので、防水紙のような野地板に貼り防水処理と言うよりは、屋根材と考えた方がしっくりきやすいです。
ただし、今回使われているものは、トントン葺きの劣化版と言えばいいのか、とても屋根瓦などの屋根材には使えれないものです。
穴が開いていた野地板を、合板などを使って修復してから、重ねるように防水紙(ルーフィング)を、屋根瓦を取り外して野地板が見えている範囲全体に貼っていきました。
防水紙(ルーフィング)を全て貼りきったら、新しい谷樋鉄板を取り付けて行きます。
谷樋鉄板は持ち運びがしやすいように、一本の長さサイズが1.8m~2mほどになっています。
そのため2m以上の谷部の長さがある場合は、複数枚数を繋ぎながら一本の谷部の谷樋として使っていきます。
その谷樋同士をつなげるときの接続部分は、それぞれを重ねながら取り付けて行きます。
その時にコーキングボンドを塗っていき、谷樋板金同士の接着と雨水などが奥に入り込まないように、堰止めの役割として塗っておきます。
新しく取り付けた谷樋鉄板の横側から、雨水が溢れないように屋根材【水密材】を貼っていきます。
【水密材】を取り付けることで、雨水をなるべく谷樋鉄板の中心から軒先部の雨樋の方へ流れるようにしておきます。
谷樋周辺の屋根瓦を取り付けて行くときは、(黒色)の南蛮漆喰を谷樋鉄板際に置いてゆき、屋根瓦を接着するように取り付けて行きます。
最初に屋根瓦に書き込んでおいた数字を、順番通り軒先の方から大棟に向けて、屋根瓦を屋根に取り付けて行きます。
こちらの建物の屋根形状が、少し特殊な形で【L字棟】と呼ばれる大棟形状となっております。
大棟瓦と棟冠瓦の方向が90度に変わります。
そのため、大棟瓦から棟冠瓦まで屋根専用道具にて、加工をして大棟部に取り付けて行きます。
ただ昔の作業者は、この部分の加工だけして防水処理をしていなかったため、雨水が隙間から入っていたのだと感じられました。
棟冠瓦の隙間に、防水処理でコーキングボンドを塗っていきます。
コーキングボンドを塗っていくことで、雨水がここの隙間から入ることが無くなりました。
この様な感じで、屋根防水にトントン葺きが施工されてそれが原因の雨漏りだったため、新しい谷樋を取り替えると同時に屋根の防水作業を行いました。
大棟部のコーキングボンドでの防水処理作業を行いました。
その後、材料や作業道具を屋根より降ろしてから、屋根全体を掃除して野地板の修復から新しい谷樋鉄板の入れ替え交換作業が完了いたしました。
お客様に、作業の完了報告と作業中に撮影した工事工程の写真を見てもらいご説明させていただきました。
お客様も、新しい谷鉄板を入れ替えてもらって、雨漏りに心配することが無くなって大変喜んでいました。
こちらの記事を書いた施工店【アメピタ名古屋南店】
地元密着で瓦工事という雨漏りの専門家として営んできました。
住宅屋根の雨漏りに関しては勿論のこと、小規模な工事や住宅外壁、住宅の内装に関してもお気軽にお問い合わせください。
初動現地調査には、写真の私が責任をもってお伺いします。
なお雨漏りの原因究明に関しては、初動現地調査の際に判断しますが、場合によっては後日、私と雨漏り箇所の担当業者と再度お伺いして、細かくチェックを行った後に原因を究明したいと思います。
ぜひ一度、御見積り・現地点検調査無料のアメピタ名古屋南店にお気軽にご連絡ください!!
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